NPO教育支援・門真っ子便り2007・11・17


     


その2「早起き」
 朝です。目覚めた後、脳の中はどうなっているのでしょうか。
 「セロトニン」という脳内物質が分泌されます。目が明るい自然光を感じると、脳に分泌される脳内物質がセロトニンなのです。セロトニンは「しみじみと満ち足りた気持ち」に関係している脳内物質です。このセロトニンがよく分泌されている脳は、満足感や充実感を感じやすいのです。この満足感や充実感は、普段の日常でとても大事なことだと思われませんか。日常の生活は単調なものです。また人生に大変化はなかなか起こらないものです。その日常の生活において、満足感や充実感を持つことが出来れば、人生は楽しい。
 こんな記事を読まれたことはありませんか。大都会の会社で猛烈に働いて、定年を迎える。田舎へ移住を決める。早朝目覚めて野道を散歩する。小さな草花が咲いているのをみて、「あぁこんなに美しいとは」・・・これは脳の中で「幸せ」と感じる物質がたくさん分泌させているということでしょう。
 満足感とは、希望の高校に入学できた。家を新築できた。そういうことだけではないのです。もちろんそれは人生の大きな喜びだし、充実感です。でも、毎日、ちゃんとセロトニンが分泌されている脳は、ささやかなことでもしみじみできる。朝日がきれい。風が心地よい。子どもが笑った。・・・そんなことで幸せなのです。一方セロトニンが足りないと、イライラする。
 しみじみとした満ち足りた気持ちになりやすい脳は、「やる気を失わない脳」でもあります。少し頑張ればその分幸せになれる。もう少し頑張れば、もう少し幸せになれる。そういう仕組みで、ものごとをとらえられるものだから、当たり前です。
 何かに追いかけられての“やる気”、たとえば“高校受験”でのやる気には、ストレスが伴います。結構きついのです。“頑張れ、頑張れ”はストレスを増加させます。
 脳の中にセロトニンが分泌されない脳は長続きはしません。少しは頑張るが、すぐ諦(あきら)めるとなってしまいます。満ち足りた気持ちと共にある「やる気」は、いつまでも萎えないし、命を削らないで済みます。
 セロトニンは、朝日を浴びて反復運動をすると、分泌量が格段に増えるそうです。朝のラジオ体操、朝の散歩には大切な意味があるのです。
 
 ところが、それだけではないようです。
 海馬は睡眠中に昼間の体験を再生して知識に換えています。体験といっても数多くあるものですから、脳は、その日の体験の中で、ある「印」のついたものだけを優先します。では、その印は、いつつけられるのか。心が動かされて、「しみじみとした気持ち」になった時なのです。「しみじみ」とした幸福感や「なるほど」と腑()に落ちた成就感(じようじゆかん)を伴った経験は知識になりやすいのです。喜怒哀楽(きどあいらく)と言いますが、「喜び」や「楽しさ」を感じる心をもった子ども(大人も一緒でしょう)はしっかりとした知識も持つことが出来るということです。見方を変えれば、「情感の豊かな子ども」に育つことが、大切だということです。それは「早起き」によって手にはいるのです。
 
その3「朝ご飯」
 朝ご飯は、脳を動かす燃料です。脳はたくさんの糖を消費しています。子どもが甘いものをほしがるのは、脳が活発に動いているからです。海馬は睡眠中に働く。そ燃料(ねんりよう)補給(ほきゆう)が朝ご飯なのです。成長期のこどもたちは、眠っている間に成長と知識を作るために、燃料を使い切ります。だから朝「糖とアミノ酸」の補給をおこなわないと、午前中脳はほとんど働きません。朝ご飯抜きの子どもは、午前中の授業の内容は、その夜、知識化されることはほとんどない。と言われています。これでは困りますね。
 その料理はどんなものがいいのか。具体的なメニュ−は書かれていませんので工夫してください。必要なのは炭水化物・アミノ酸(タンパク質)です。たとえば「ご飯・パン」と「味噌汁・納豆・小魚・卵・チーズ・牛乳」などの組み合わせで考えてください。
 
その4「読書」
 脳は夜ごと、日常体験(にちじようたいけん)や学校での学びを知識創造(ちしきそうぞう)に換えています。この時、ちょっと想像を超える記憶の組み合わせも試して、発想力につなげている。だが、この「ユニークな発想」の素は、普通の日常の経験では、なかなか数を増やせない。そこで、読書というわけなのです。
 3歳から7歳までは、自分と同じ年頃の登場人物やペットなど、自己投影(じことうえい)できる題材を、お母さんが読んであげる。
 本の中の登場人物の所作、微妙な(びみような)心理体験、周囲の反応、木や空や風の音・・・3歳から7歳までの子どもの脳にしたら、あたかも自分体験したことの要に鮮やかなのです。この時、誰かが目の前で声に出して読んでくれたり、自分自身が声に出して読むと、より体験がリアルになります。
 小脳は人間の「身体感覚(しんたいかんかく)」と「空間認識」をつかさどります。小脳の「身体感覚を制御する機能」は歩くとか、コップの水を飲むなどの、複雑な制御を必要とする動作に関与しています。言葉を流ちょうにしゃべるという動作にも、小脳が一役かっています。
 

交信欄

11月3日、秋晴れの空の下で、門真っ子大焼き肉大会が行われました。6年生会員は朝早くから来て、机を水拭きしたり、野菜を切ったり、準備をしました。今年も沖田理事長は自宅の菜園で育てた、さつまいも、タマネギを持ってきました。新米のおにぎりは冨田先生からです。 当日五月田小学校の先生方が早くから準備に来て頂きました。また後片付けもやって頂きました。保護者のお母さんも参加されて手伝って頂きました。皆様、大変ありがとうございました。お礼申し上げます。その様子は写真で見てください。なお、写真は一枚10円でお分けします。

2007.11.12  門真っ子事務局

 



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